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経営者の方へ ~資金繰りに窮した時期の事業譲渡~

2019-07-18

資金繰りがしんどくなってくると、事業譲渡を考える場合もあると思います。

 

破産によって廃業してしまうのではなく、他社に事業を譲渡してでも、事業を残したい。

破産すると、事業に必要な資産だけでなく、事業に関わる人、ノウハウ、ブランド、歴史、全てがなくなってしまいます。

なので、破産をする前に事業譲渡をすることで、事業を残したいと考える経営者もいると思います

 

ただ、資金繰りがしんどい状況での事業譲渡は、いろんな点で注意が必要です。

ポイントは、事業譲渡対価の相当性です。

 

必ず、税理士さんや会計士さんに事業価値を評価してもらう必要があります

評価してもらうには費用がかかりますが、それが一番安全です。

あと、赤字の事業だから無償で譲渡してもよいと即断するのは危険です。

 

適正な対価で事業譲渡をしないと、後から、債権者や破産管財人によって、事業譲渡が無効にされることもあります。

その場合には、譲渡した会社だけでなく、その事業を譲り受けた会社にも大きな迷惑をかけることになります。

 

なので、資金繰りがしんどい状況で事業譲渡を考えた場合には、税理士さんや会計士さんはもちろん、事業譲渡の適法性を担保するために、必ず弁護士に相談をしてほしいと思います。

経営者の方へ ~破産申立までの流れ~

2019-07-11

破産申立てをする場合ですが、具体的にどのように流れになるのかと気になると思います。

 

大きくは、オープン型でいくのか、密行型でいくのか、どちらでいくのかで流れが少し変わります。

 

オープン型というのは、破産申立に先行して、私から債権者(ただし公租公課は除くきます)に対し破産手続について依頼を受けましたよ、という内容の通知を送る手法です。

他方、密行型というのは、上記のような通知を送ることなく、廃業後直ちに、裁判所に破産申立を行うという手法です。

 

どちらの場合でも、経営者が自ら債権者の矢面に立つことはありません

オープン型の場合には、私が窓口になりますし、密行型の場合には裁判所から選任された破産管財人が窓口になります。

 

では、オープン型と密行型をどう使い分けるのかです。

 

法人の場合で手続費用(弁護士費用と裁判所に収める予納金)が全て用意できるのであれば、原則、密行型で行います。

あとは、オープン型だと破産を行うことが業界に知れ渡ることになりますので、業界や事業の規模によっては、大きな混乱を招く可能性があります。たとえば、百貨店や病院、大企業のように、利害関係者が膨大にのぼる場合です。また、業界によっては、取り付け騒ぎが起きることが予想され場合もあります。そういった場合には、密行型が必須です。

また、例外的ですが、破産申立後に破産管財人が事業譲渡をすることが予想される場合には、事業の毀損を防ぐために密行型を選択します。

このように、法人の場合には、原則密行型で行います。

債権者に知られないうちに、弁護士とともに廃業日を決定し、可能な限り資料を揃えて、廃業と同時に、裁判所に破産申立を行います。

 

他方、法人で手続費用が捻出できない場合には、オープン型を選択せざるを得ません。また、個人事業主の場合にはオープン型が一般的です。

ただ、その場合でも、私が債権者の窓口になります。

依頼を受けたのち、私が債権者に対し、直ちに破産申立について受任したことの通知を送付します。

この通知を送付すれば、多くの場合、債権者は経営者ではなく私に連絡を取ってきます。

万一、経営者に対し直接連絡をとってくる債権者がいたとしても、無理に対応する必要はありません。

むしろ、直接連絡があったとしても、必ず私に連絡をするように案内していただきます。

窓口の一本化と、適切な破産申立を行うためです。

 

破産申立は専門性の高い業務です。

特に事業を営んでいる法人や事業主の破産申立は、誰にでもできる業務ではありません。

破産手続について十分な経験を持たない弁護士に依頼すると、後々になって、経営者本人だけでなく、従業員や利害関係者、家族に大きな負担をかけることになりますので、十分に注意する必要があります

経営者の方へ ~廃業を選択するとしても従業員は守りたい~

2019-07-04

債務超過の状態で廃業を考える場合には、多くの場合、破産手続を選択することになります。

 

その場合には、破産法という法律に従って、破産の申立ての準備をします。

その中で重要となってくるのは、従業員の方の給料や退職金、解雇予告手当です。

 

廃業する時点で、廃業時までの給料、即時解雇する場合の解雇予告手当を、全て支払えるだけのお金が残っているのであれば、何の心配もいりません。

しかし、多くの場合には、お金がほとんど残っておらず、手続費用を捻出するので精一杯です。

 

じゃあ、そう言った場合に、どうすればよいかというと、まずは払えるだけ払う。

仮に、税金の支払いの必要があったとしても、給料や解雇予告手当については、税金よりも先に払ってあげてください

ただし、解雇予告手当を最優先に支払い、それでも余力が残った場合に、給料を支払います

 

そして、支払いきれない給料については、未払賃金立替払制度を利用するのです。

この制度は、事業主が払えない給料を、国が事業主に代わって支払ってくれるという制度です。

ただし、そのためには、解雇から6ヶ月以内に破産手続の申立てを行うことが必須となります。

詳しくは,また別の機会にご紹介しようと思いますが,それまでの間は厚労省のこちらのページをご参照ください。

 

経営者にとっては、一緒に頑張ってくれた従業員に給料が払えないということが、一番辛いと思います。

私も同じ経営者として、借金の返済ができなくなったとしても、従業員の給料だけはなんとか支払ってあげたいという気持ちはよくわかります。

だからこそ、未払賃金立替払制度なども利用しながら、廃業後も従業員が生活をおくれるように、私も最大限力を尽くしていきたいと思います。

経営者の方へ ~借入で 資金繰りに窮したら 是非一度ご相談を!!~

2019-06-27

当事務所では、資金繰りに困っておられる企業や個人事業主の方から、多数のご相談いただいています。

 

とはいえ、弁護士に資金繰りを相談する経営者は少ないと思います。

多くは、税理士さんやお知り合いの経営者に相談し、それでもどうしようもない時に、弁護士に相談しようという方が多いように思います。

私としては、もっと早い段階で相談していただきたいなぁと思うのですが、心理的ハードルが高いのかなと思います。

 

兎にも角にも、ご相談にこられる経営者の方は、どうしようもないという心理状態の方が多いので、もう破産するしかないだろうと思い込んでおられる方も、たくさんいらっしゃいます。

 

しかし、弁護士目線で言うと、まだ今なら事業を継続できるという場合があります。

なので、私は最初から決め打ちしてしまうのではなく、なんとか事業を継続できないか、そういった視点でお話を聞くようにしています。

 

ただし、事業継続のためには、経営者の事業継続の意欲が必須です。

経営者がすでに廃業を決めておらるケースでは、そのお気持ちに沿った手続をご案内するようにしています。

とはいっても、最初から廃業しましょうと話を進めるのではなく、「本当にやめますか?もう少し頑張ってみませんか?」とお声がけはしますので、その点はご容赦ください。

 

経営者の心の火が本当に消えてしまっているのかどうか

資金繰りに追われ疲れ切っているけれども、本当は、できることなら続けたいという場合もあります。

なので、最後に私が確認させていただくのです。

もし少しでも続けたいというお気持ちをお持ちなら、事業継続の可能性を全力で考えます

 

家族信託と成年後見制度

2019-06-09

成年後見制度は,本人の保護を目的とする制度です。

そのため,本人の保護という目的に合致しないような行為は基本的にできません。

 

例えば,あなたが認知症を患った後,あなたのために成年後見人が選任されたとします。

あなたは,認知症になる前,あなたのお子さんやお孫さんに対して教育資金などを援助したいと考えていました。

しかし,一旦,認知症となり,成年後見人が就くと,この思いは実現できません。

あなたの財産の規模や収支状況などにもよりますが,あなたのお子さん等への金銭の贈与は,「本人の保護」という目的と合致しないからです。

 

また,あなたが多額の資産を築いた後,認知症を患い,成年後見人が選任されたとします。

資産の規模が相続税の基礎控除の範囲を超える場合には,あなたが亡くなった後,相続人は相続税を支払う必要が出てきます。

しかし,たとえあなたが認知症になる前に,相続税対策をしておきたいと考えていたとしても,この思いは実現できません。

例えば,お子さんに対し贈与税の基礎控除枠110万円以内の生前贈与をすることはできません。

また,あなたが土地を所有している場合に,相続税対策としてその土地の上に建物を建築することもできません。

相続税対策はあくまでもお子さん等の推定相続人ための行為であって,「本人の保護」という目的と合致しないためです。

 

さらに,相続税対策だけでなく,納税資金を用意するための生命保険契約もできません。

たとえば,あなたの資産の大半が自宅不動産や株式等のみで,預貯金はほとんどなかったとします。

あなたの死後,遺産が一定の規模を超える場合には,相続人は相続税を収める必要があります。

相続人が,多額の相続税を支払うだけの十分な預金を持っていればよいのですが,持っていない場合には上記資産を売却してお金にして相続税を収めるか,物納するかしかなくなります。

そこで,生前に,相続税を収めるための資金を用意するために,相続人を受取人とする生命保険契約に加入することが考えられます。

相続人はあなたが亡くなった後,生命保険から保険金を受け取ることができますので,この保険金をつかって相続税を支払うことができます。

このように,納税資金を用意するための生命保険契約は有用なのですが,あなたが認知症となり,成年後見が選任されると,この種の契約はできなくなります。

納税資金を用意するための生命保険契約も,相続税対策と同様,あくまでもお子さん等の推定相続人のための行為であって,「本人の保護」という目的と合致しないためです。

 

ここまでいくつか事例を列挙しましたが,成年後見制度は,「本人の保護」という目的がありますので,その目的と合致しない行為,例えば,親族への各種援助,自分の死後に備えるための相続税対策や納税資金の準備などの行為は,基本的に行うことができないのです。

 

ここで考えられるのが,家族信託の活用です。

家族信託について詳しく知りたい方は,是非,6月9日のセミナーにお越しください!!

相続セミナーを開催します!今回のテーマは「はじめての家族信託」

2019-05-27

6月9日に,池田克大がメンバーを務める「えびす会」の相続セミナーが開催されます!!

今回は,司法書士の上西さんが講師となり,「はじめての家族信託」と題して,家族信託についてセミナーを行います。私,池田克大もパネラーとして参加します!

 

家族信託は,最近少しずつ認知されてきていますが,まだまだマイナーな制度です。

例えば,収益不動産を持っている方(賃貸オーナー)が認知症になってしまうと,自分で物事を判断できなくなるので,物件の管理や処分をすることができなくなります。物件の売却はもちろんですが,修繕や建て替え,賃貸借契約の締結もできなくなります。

こうなるとあとは,成年後見人を選任するしかなくなるのですが,成年後見人は誰がなるか分かりません。また,成年後見人の仕事はあくまでも本人の保護(資産の維持管理)にとどまるので,本人の資産を活用すること(運用すること)はほとんどできません。

こういった不都合を回避するために,家族信託が使われることがあります。認知症になる前に,不動産をどなたかに信じて託すのです。信託契約といいます。そうすることで,認知症になった後でも,その人が,不動産の管理処分を進めてくれますし,相続税対策をすることもできます。

残された家族のためが困らないために元気なうちに対策をしよう!

遺言とよく似ていますよね(^^♪

この他にも信託は色んな使い方があるんですが,ここでお話しするとネタバレになるので,セミナー終了後にまたアップしたいと思います。

 

ちなみにセミナーは先着30名です!! 

ご興味のある方は,当事務所までご連絡下さい(^^♪

遺言を作成しよう!!相続セミナーでのお話⑦ 会社経営者は遺言の作成が必須!

2019-05-03

事例6

東大阪で,型枠の製造販売会社を営む,代表のXさん。

Xさんの会社の株式は,Xさんが全部保有していました。

Xさんは,妻Bさんと結婚後,Bさんとの間に,子C・D・Eを授かりました。Bさんは,数年前に他界しました。

二男であるDさんは,Xさんの会社を手伝うため,Xさんの会社に入社し,現在では,社員からの信頼も厚い。

他方,C・Eは,大学卒業後に,東京の会社に就職し,Xさんの会社には一切関わりがありません。

 

検討

1 遺言を作っていない場合

相続人は,C,D,Eの3名。

相続分は,3分の1ずつ。

3者で遺産分割協議をすることに。

その結果,相続財産である自社株式も分散する可能性あり。

会社の後継者であるDさんが,発行済株式のうち相続分の3分の1しか株式を保有できない可能性も。

その場合,C・Eが結託すれば,3分の2に達するので,Dさんを追い出し,会社を乗っ取ることもできてしまう。

Oさんが,頑張って大きくしてきた会社が,相続によって,バラバラに。

 

2 会社経営者は遺言作成,相続対策が必須

・ 後継者に,適切に支配権が移転するように,遺言の作成が必須。

・ 遺留分の算定においては,株式の算定が重要

・ 但し,非上場株式の評価は難しいので要注意!

・ 株式の評価額が高額で,遺留分額相当の資産を用意できない場合もある

・ その場合には,生前に,無議決権株式又は議決権制限付株式を発行しておき,遺言で,当該株式を後継者以外の相続人に与えるのも一つ。

遺言を作成しよう!!相続セミナーでのお話⑥ 遺留分対策は資産の評価から!

2019-04-30

事例5

不動産屋さんのKさんは、80歳。

Kさんは,妻Bさんと結婚し,Bさんとの間に子Cを授かりました。
しかし,妻Bさんは,40年前に他界。

Bさんの死後,子Cは,東京へ。
その後,Cは,一度も,Kの住む大阪に戻って来ません。

ここ10年ほど,Kさんの面倒を見てくれているのは,姪のDさんです。

Dは,両親を亡くした後,Kさんを頼り,Kさんの家で生活をしていました。
Dは,恩返しに,炊事洗濯はもちろん,Kさんを旅行にも連れて行ってくれました。

Kさんには,現時点で,これまで蓄えた預金2000万円と,今住んでいる自宅があります。

Kさんは,自分の遺産のうち,今住んでいる自宅だけでも,Dさんに残したいと思うようになりました。

 

検討

1 遺言を作っていない場合

遺言を作っていない場合にどうなるか。

相続人は,Cのみ。

Dには相続権がない。

遺言を作っていないと,Dに自宅を残すことはできない。

 

2 事例の続き

そこで,Kは,「自宅をDに」という遺言を作ることに。

事前に遺留分も考えました。

近所の売り出しチラシを見ると,自宅は2000万円ほどと思われました。
現時点で,預金は,2000万円ほど。

仮に,自宅をDに相続させると,Cの遺留分は,(2000+2000)×1×2分の1=2000万円。

預金2000万円をCが相続すれば,遺留分も賄えるだろう。

したがって,「自宅をDに」という遺言を作っておけば,死後,CとDは揉めることはないだろうと考えました。

しかし,CとDは揉めることに。。。

 

3 なぜ揉めたのか?考えられるリスク

① 現預金の減少

・ 現預金については,遺言作成後に,目減りすることが多い。

・ 相続発生時には,遺留分を下回る程度の預金しか残っていなかった。

② 不動産価値の調査不足

・ 自宅の価値が思った以上に高かった。

・ そのため,Cの遺留分額が2000万円を超えてしまった。

 

4 遺留分対策は資産の評価から

・ 遺留分対策を考えるときは,資産の洗い出し,資産価値の評価を丁寧にすることが重要!!

・ 特に,不動産や金融資産,自社株式などは評価が難しいので要注意。

・ また,現預金については目減りすることが想定されるので,生命保険などで対策するのが無難。

 

 

遺言を作成しよう!!相続セミナーでのお話⑤ 遺言を作れば完璧なのか?

2019-04-27

事例4

会社員のXさんは、69歳。

Xさんには、66歳の妻Bさんのほかに、Bさんとの間に授かった長女Cがいます。

長女Cは、東京の会社に就職して以来、40年以上も、XとBが暮らしている大阪に帰ってきません。Xが病気で入院した時も帰ってきませんでした。

そうかと思えば、毎日のように、Bに金の無心の電話をしてきて、Bから多額のお金を受け取っています。

Xさんは、自分の死後のことを考えるようになりました。

Xさんには、預金は葬儀をあげるくらいしかなく、あとは、Bさんと一緒に暮らしている自宅があるだけです。

 

検討

1 遺言を作っていない場合にどうなるか?

相続人はBとC。相続分は2分の1ずつ。

XとBが住んでいた自宅のみが遺産。

遺言を作っていない場合には、自宅を売却することになる可能性が大きい。

 

2 遺言を作るだけでは不十分

では、「自宅をBに」という遺言を作れば、Bは自宅を守ることができるのか?

答えは,NO!

Cには,遺留分がある。

 

3 遺留分ってなに?

遺留分は,遺言によっても奪えない権利

故人の遺志を尊重するために,遺言という制度を設ける一方で,

残された相続人のために,最低限相続できる財産を保障

(遺留分権者と遺留分割合)

  1. ① 遺留分があるのは,配偶者,子ども,直系尊属だけ。兄弟姉妹はなし。
  2. ② 遺留分割合①:直系尊属のみが相続人の場合は,相続分の3分の1
  3. ③ 遺留分割合②:配偶者,子どもが相続人の場合は,相続分の2分の1

 

4 例えば…

先ほどの事例で,自宅の価値が2000万円だった場合,

子Cの遺留分は,2000万円×2分の1×2分の1=500万円。

妻Bは,Cから請求があれば,500万円の支払義務を負う。

お金がなくて支払えない場合は,結局,自宅を売却することに。

 

5 対策

単に遺言を作ればよいわけではない。

遺留分を考えて,遺言を作る必要がある。

遺留分侵害の遺言を作るのであれば,その対策が必要。

例えば,Bを受取人とする生命保険に加入しておく。

X死亡時にBが保険金を受け取り,そこからCに支払いをする。

そうすることで自宅を守る!!

 

遺言を作成しよう!!相続セミナーでのお話④ 公正証書遺言のススメ!

2019-04-24

事例3

かつて、製造業を営んでいたXさんは、75歳。

Xさんには、55歳の妻Bさんのほかに、Bさんとの間に授かった子のCがいます。

また、Xさんには、昔交際していたDさんとの間に授かり、認知した子のEがいます。

Xさんは、自分の死後、B・C・Eが揉めることを確信し、遺言を作成することにしました。

Xさんは、字を書くのが苦手でした。書きたいこともたくさんありました。

そこで、パソコンで遺言を作成することにしました。

遺言を作成した後、最後に、自分の名前を署名し、実印で押印しました。

その後、誰にも見つからないように、へそくりと一緒に保管しました。

Xさんの死後、B・C・Eは揉めることとなりました。

遺言を作成したにもかかわらずなぜ揉めたのか?

 

検討

1 揉めた理由

・ 遺言が発見できなかった

・ 自筆証書遺言の要件を満たさない無効な遺言であった

 

2 遺言の種類

・ 自筆証書遺言,公正証書遺言,秘密証書遺言,特別の方式による遺言

・ 一般に使われるのは,①自筆証書遺言と②公正証書遺言

・ どちらも法律で形式が決まっている。

 

3 自筆証書遺言のリスク

① メリット?

・ 自分が作りたいときに自宅で手軽に作れる。

・ 公正証書の作成手数料がかからない。

② デメリット

・ 形式面のミスから,遺言が無効となるリスクがある。

 ← 単に無効となるだけではなく,相続人間の感情的対立をあおる結果にも。

・ 形式面のミスはない場合でも,内容が不明確で争いの種になることも。

 ← 遺言の対象財産の特定が不十分など。

・ 後から内容を変更しようと思った時が面倒

 ← 判断能力の低下で保管場所が分からなくなることがある。

・ 死後に相続人が発見できない場合がある。

・ 誰かが見つけて捨ててしまう危険性,内容を改変してしまう危険性がある。

・ 死後に,遺言書の検認が必要

 

4 公正証書遺言のススメ

・ お金はかかるが,形式面・内容面でのミスはない。

・ 原本は公証役場で保管されるので,紛失の危険,発見できない危険性がない

・ 第三者が内容の改変をすることは不可能

・ 死後の検認が不要

・ おもったほど手数料は高くない(遺産総額が5000万円~1億円で4万3000円)

・ 手数料は高くなるが,訪問できない場合には出張もしてくれる(50%加算,日当)

・ 証人が2人必要だが,あてがなければ紹介もしてもらえる。

 

5 公正証書作成の注意点

・ 公証人は,遺言や相続の相談、争族対策の相談に乗るのが仕事ではない。

・ 依頼された内容どおりの遺言を作るのが仕事。

・ 生前贈与等について問い合わせはないし,遺留分を侵害するような遺言も作ってくれる。

・ 一部遺言も作ってくれる。

・ 結局,紛争になることもある。

・ 事前に,弁護士に相談しておくのが無難。

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